歯肉退縮症||自費クラウンマージン部の審美的改善

治療前
初診時口腔内写真

治療後
メインテナンス時の口腔内写真

歯肉退縮は様々な原因で生じるものであり審美面を障害する場合も少なくありません。

過去にクラウンなどをセットした部位の歯肉が下がってしまうと、特に失活歯の場合(神経をとっている場合)歯の変色が生じているので歯肉部分が暗く見えてしまう場合がよくあります。

今回のケースのようにセラミック修復している場合は見た目のギャップも大きくなりよりスマイル時などに目立つ結果となってしまいます。

このような場合は方法として2つ挙げられます。

・クラウンを外してやり直す

・下がった歯肉を元の位置に戻す

 

折角費用をかけて被せたセラミックを外すのはもったいないので下がった歯肉を元に戻す方法を考えることも一つの選択肢ではないでしょうか。

治療の経過

初診時の口腔内
手術直後の状態
手術直後の状態
メインテナンス時の状態
メインテナンス時(術後3年)||歯肉の状態は安定している

歯肉移植手術を行った部位は歯肉の位置が元に戻るのみならず、歯肉の厚みの増加によって今後退縮しにくい効果も得る事ができます。

つまり”治療”と”予防”が同時に達成できるわけです!

今回のケースでもそうですが手術で使用する縫合糸もかなり細いものを使用しているため術後の疼痛を可及的に減らす事ができます。

我々歯周病専門医は口腔内の環境を整備する事が大切な仕事の一つだと考えています。今回の処置もその代表例と言えます。

ただセラミックを入れ直しても、歯肉退縮が生じやすい口腔内の環境を変えることはできないため将来的には同じ事が生じる可能性もあります!

当院では根本的な解決を目指していますのでいつでもご相談ください。

主訴

笑ったときに歯茎のところが黒く見えるのが気になる

治療内容

歯石除去など基本的な歯周病治療を行い口腔内の炎症を抑え、その後に審美面の回復を目指した根面被覆手術を行う

患者様の年齢 40
患者様の性別 女性
治療期間 3ヶ月
治療費 8万円
治療で得られるメリット

審美的な回復

・被せ物をやり直す必要がない点

・歯肉の厚みを増やす事で今後歯肉退縮が生じる可能性を減らせる点

治療する際に起こるリスク・副作用

・手術が必要な点

・被せているクラウンの適合が不良な場合は適応にならない