重度歯周病治療|高血圧患者に対する歯周病治療

治療前
初診時の口腔内写真

治療後
フォローアップ時の口腔内写真

日本は高血圧患者が多く、現在高血圧患者は約4300万人いると推定されています。高血圧症に対する治療方法として食事療法とともに降圧剤の内服をしている方が多いのですが、この降圧剤の中にCa拮抗薬と呼ばれる種類の薬が存在します。この薬は口腔内に対するある副作用が歯科医師の中ではとても有名なのですが... 

それは”歯肉の腫れ”です!!

もちろんこの薬を内服している方が全員この副作用が出るわけではありません。

いくつかの文献では以下の要因が影響を与える因子として紹介されています。

①遺伝的な要因 ②年齢 ③性別 ④歯のプラーク沈着や炎症状態

この中で④のみは我々歯科医師が治療・予防介入する事ができます!

安心して降圧剤の内服をするためにもお口の中をクリーンな状態で維持することはとても大切だと言えます!

初診時の口腔内の状態

前歯:歯肉の腫れが著しい状態です
右側臼歯:歯肉からは自然排膿しています
左側臼歯
主訴

歯茎が最近腫れてきた

歯茎から出血も多くなった気がする

治療内容

歯周病の初期治療を行い、お口全体の炎症の軽減を図ります

また歯周ポケットの深い部分に対しては歯周外科手術を行います

歯の無い部分対しては義歯(部分入れ歯)を入れました

メインテナンスは2ヶ月おきにされています

患者様の年齢 初診時58歳
患者様の性別 男性
治療期間 1年半
治療費 義歯:25万
治療で得られるメリット

歯肉の腫れの改善・炎症の軽減に伴う歯の長期的な温存

口臭の改善

治療する際に起こるリスク・副作用

一時的に知覚過敏が生じました

メインテナンス時(治療後5年経過時)

前歯:全体的に歯肉の腫れが引き健康的な状態です
右側臼歯
左側臼歯
義歯を入れた状態です

私が慶應病院で勤務していた際はこのように高血圧治療を内科でしていた方が多く、歯肉の腫れを主訴に来院される方も少なくありませんでした。

おそらく高血圧と診断され降圧剤の内服をしている方はかなり多いはずです。全身疾患がお口の中に影響を与えるケースも少なくありません。

まずは一度クリニックでの検診にお越しください!歯周病専門医の元で正確な診断をさせていただきます。