インプラント
治療前
治療後
一般的に歯根破折を起こした歯の周囲は急速に骨吸収が生じることが知られている。今回のように歯肉の高さまで減少してしまった場合には抜歯した後にBrにする場合でもインプラントであっても歯肉の連続性が保たれていないため清掃性が困難となることが多い。また骨の高さのレベルが隣在歯と異なると、場合によってはインプラント周囲炎(インプラントの歯周病)になる可能性が高くなるといった文献もある。最新の文献では隣在歯のCEJ(歯冠と歯根の境)からインプラントのプラットフォームまでの距離が6mmを超えるとインプラント周囲炎に対して中等度のリスクといった報告がある。
なので本ケースのように抜歯した後にGBR(骨造成)を行い歯肉ラインや骨レベルを揃えることは清掃性の観点からもインプラント周囲炎の予防の観点からもとても肝要と考える。
Case治療の流れ

抜歯後:歯肉の退縮が著しい

GBR前:骨が垂直的に欠損している

GBR後:骨の高さが増生され手前の鳩の連続性を獲得

上部構造セット後経過時:骨レベルは安定している
インプラント治療を計画する上で大切なことは様々あるが、歯周病的な観点から言えばやはりインプラント周囲炎(インプラントの歯周病)に将来ならないようにすることであると思う。一度インプラント周囲炎が発症すると治療は長期に渡り最悪インプラント本体の撤去に至ることもあるため、予防が特に大切であると考える。
今回のケースでは大きく骨欠損を起こした部位に対しGBR(骨の再生手術)を行い将来の清掃性の向上を目指したインプラント治療を行った。
GBRはさまざまな術式があるが予知性の高い術式でありしっかりとした技術・知識のもと行えば治療成績の良い治療と考えられる。
| 主訴 | 右下の歯が痛い |
|---|---|
| 治療内容 | 抜歯前にCBCTで3次元的な骨吸収の状態を把握し、抜歯後の補綴治療をどのように行うか決めた上で抜歯を行った。 予想通り歯肉の退縮などが生じたがその後GBR、歯肉移植手術を行いインプラント周囲の環境を整えた。 現在は3ヶ月おきにメインテナンスを行うとともに食いしばりがひどいのでインプラントや歯の保護のためにナイトガードの使用をおこなってもらっている。 |
| 患者様の年齢 | 63 |
| 患者様の性別 | 男性 |
| 治療期間 | 1年2ヶ月 |
| 治療費 | インプラントに関わる全ての費用(2本分)130万円 |
| 治療で得られるメリット | ・大臼歯における咬合の確保と天然歯の保護、咀嚼効率の改善 ・GBR、歯肉移植を行うことでインプラント周囲炎の予防 |
| 治療する際に起こるリスク・副作用 | ・手術回数が多くなる ・手術後の一時的な腫脹、疼痛 ・GBRなどの追加処置による費用の増加 |
Case監修者情報

監修者情報
医療法人社団TND 理事長 歯科医師
中山 亮平
- 日本歯周病学会 専門医
- 日本口腔インプラント学会 専門医
- 日本臨床歯周病学会 学会未来委員会 委員
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- 2011年3月 東京歯科大学 歯学部卒業
- 2013年3月 慶應義塾大学医学部歯科・口腔外科学教室研修医 修了
- 2016年4月 慶應義塾大学医学部歯科・口腔外科学教室 助教
- 2018年11月 戸越なかやま歯科 開業
- 2024年12月 医療法人社団TND 設立



