歯周病
治療前
治療後
歯周病は基本的には細菌感染で生じますが、お口の中の細菌量が多くなってしまう原因は多岐にわたります。
その中でもよくあるものの一つに『不適合補綴物』の存在があります。不適合とは簡単に言うと削ってある歯の断面と被せ物がピッタリ合っていない!と言うことです。これは患者さん自身が自覚することが難しいのですが、高倍率のルーペやマイクロスコープでお口の中を見ていると本当に散見されます。
さて、不適合な被せ物が入ってしまうとその隙間には必ず汚れが溜まっていきます。次第に歯肉炎が生じ、進行していくと周囲の骨を溶かす歯周病へと発展してしまうのです。
今回の患者さんは他院で左上の第二大臼歯に歯周病を指摘され抜歯を勧められたとのことで当院へ歯の温存を希望し来院しました。
今回のような根管治療も不良(根尖部から根管充填材が飛び出している)な歯には色々な角度から歯の予後を考えた治療方法を選択する必要があります。
Case治療の経過

再植するために一度歯を抜歯

飛び出している材料を含む感染している根尖部をカットしセメントで封鎖

歯を180°回転させて戻しワイヤーで固定

術後4ヶ月 歯の周囲の骨の再生を認めている
今回のケースでは銀歯が深くまで入っており不適合となった奥の面に歯周病が存在していましたので、銀歯を外してそのままの状態で歯周組織再生療法を行なってもその後被せ物をする際にまた被せ物の縁は歯肉の深くまで入ることとなり精密な適合を再現することがかなり難しいと考えました。このような場合に行う方法の一つに『意図的再植』という方法があります。一度抜歯を行い削られている歯の縁を歯肉の上に出す目的に行います。今回はさらに歯周病に罹患しており骨が溶けてしまっていたので、元々歯周病には罹患していない手前の面の健全な歯根膜組織が骨の再生の足場となるように歯を180°回転させています。
またエムドゲインを併用することで骨の再生する確率を上げています。
| 主訴 | 歯を抜かずに歯周病の治療をしてほしい |
|---|---|
| 治療内容 | まずは歯周基本治療を歯科衛生士と行う 不良補綴物である銀歯の除去 意図的再植及びエムドゲインを併用した歯周組織再生療法 補綴治療 |
| 患者様の年齢 | 52 |
| 患者様の性別 | 女性 |
| 治療期間 | 10ヵ月 |
| 治療費 | 25万円(手術費と新しい補綴物の費用) |
| 治療で得られるメリット | 歯の抜歯の回避 歯周病の進行の回避 清掃性の高い補綴物 |
| 治療する際に起こるリスク・副作用 | やや咬合状態が悪いので咬合状態を今後チェックする必要がある 破折するリスク |
Case監修者情報
監修者情報

医療法人社団TND 理事長 歯科医師
中山 亮平
- 日本歯周病学会 専門医
- 日本口腔インプラント学会 専門医
- 日本臨床歯周病学会 学会未来委員会 委員
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- 2011年3月 東京歯科大学 歯学部卒業
- 2013年3月 慶應義塾大学医学部歯科・口腔外科学教室研修医 修了
- 2016年4月 慶應義塾大学医学部歯科・口腔外科学教室 助教
- 2018年11月 戸越なかやま歯科 開業
- 2024年12月 医療法人社団TND 設立



