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Blog Detail「歯ぐきが下がる原因は?「歯肉退縮」の原因・予防・治療方法を歯周病専門医が解説|戸越なかやま歯科」
歯ぐきが下がる「歯肉退縮」とは?原因・予防・治療方法を解説
こんにちは。戸越なかやま歯科です。
先月、札幌で開催された日本臨床歯周病学会の学術大会に参加してまいりました。
その中で「歯肉退縮(しにくたいしゅく)」についての講演がありましたので、今回は患者さんからもご相談の多い「歯ぐきが下がる原因」についてお話しします。
「最近、歯が長く見えるようになった気がする」
「以前より冷たいものがしみるようになった」
「歯の根元が見えてきた」
このような変化は、歯肉退縮が原因かもしれません。
歯肉退縮とは?
歯肉退縮とは、歯ぐきの位置が下がり、本来歯ぐきに覆われている歯の根元(根面)が露出した状態をいいます。
健康な歯ぐきは歯の根元を覆っていますが、何らかの原因によって歯ぐきが下がると、それまで見えていなかった歯の根が露出してきます。
歯肉退縮が起こると、
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歯が長く見えて、見た目が気になる
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冷たいものなどがしみる(知覚過敏)
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露出した根面がむし歯になりやすくなる
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歯垢(プラーク)がたまりやすくなる
などの問題につながることがあります。
歯肉退縮の主な原因
歯肉退縮は、ひとつの原因だけではなく、複数の要因が重なって起こることがあります。
① 歯周病
歯周病が進行すると、歯を支えている骨(歯槽骨)が少しずつ失われていきます。
骨の減少に伴って歯ぐきの位置も変化し、歯の根元が露出することがあります。
歯周病は初期には痛みがほとんどないため、自覚症状がないまま進行することも少なくありません。
歯ぐきが下がってきたと感じた場合には、見た目だけではなく、歯周病が隠れていないか確認することも大切です。
② 強すぎる歯みがき
「しっかり磨こう」と思って、必要以上に強い力で歯を磨いていませんか?
特に、
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硬すぎる歯ブラシ
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横方向への強いゴシゴシ磨き
-
必要以上に強いブラッシング圧
などは、歯ぐきに繰り返し負担をかける原因になります。
歯みがきは「強く磨く」ことよりも、適切な力で歯ブラシを正しく当てることが大切です。
③ 歯の位置や噛み合わせなど
歯が顎の骨の外側に位置している場合や、歯を支えている骨・歯ぐきがもともと薄い場合には、歯肉退縮が起こりやすくなることがあります。
また、歯ぎしりや食いしばりなどによる過度な力についても、歯や歯周組織への負担を考慮して総合的に診断する必要があります。
④ 矯正治療
矯正治療によって歯を動かす際にも、歯の位置や周囲の骨・歯ぐきの状態によっては歯肉退縮が起こることがあります。
特に、
「もともと歯ぐきが薄い」
「歯を支えている骨が薄い」
といった場合には注意が必要です。
そのため、矯正治療を始める前に歯周組織の状態を確認することも重要です。
⑤ 加齢
歯肉退縮は年齢とともにみられやすくなります。
ただし、単純に「年齢だから仕方がない」というわけではありません。
長年にわたる歯周病やブラッシング習慣、歯の位置、歯ぐきの厚みなど、さまざまな要因が影響している可能性があります。
歯肉退縮を放置するとどうなる?
一度下がった歯ぐきは、原因を取り除いただけで自然に元の位置まで戻ることは基本的に期待できません。
そのため、大切なのは「なぜ歯ぐきが下がっているのか」を早めに確認することです。
原因を把握して適切に対処することで、それ以上の進行を抑えられる可能性があります。
歯肉退縮を予防するには?
歯肉退縮の予防には、
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適切な歯みがき方法を身につける
-
歯周病を予防・治療する
-
定期的に歯ぐきや歯槽骨の状態を確認する
-
必要に応じて噛み合わせや歯ぎしりなども確認する
ことが大切です。
特に歯みがきについては、「磨けているか」だけでなく、**「強く磨きすぎていないか」**も重要なポイントです。
歯肉退縮の治療方法
治療方法は、歯肉退縮の原因や程度によって異なります。
例えば、
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歯周病がある場合は歯周病治療
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知覚過敏がある場合は知覚過敏への処置
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ブラッシングに問題がある場合は歯みがき方法の改善
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必要に応じて歯肉移植などの歯周形成外科治療
を検討します。
特に、見た目の改善や知覚過敏の改善、歯ぐきの厚みを増やすことなどを目的として、**患者さん自身の歯ぐきを移植する「歯肉移植」**を行うことがあります。
歯肉移植では、一般的に上顎の口蓋(上あご)などから歯肉を採取し、歯ぐきが不足している部分へ移植します。
症例によっては、露出した歯の根元を歯ぐきで覆う「根面被覆」を行うこともあります。
ただし、すべての歯肉退縮で同じように歯ぐきを元の位置まで戻せるわけではありません。
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歯肉退縮の状態
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歯ぐきの厚み
-
歯を支えている骨(歯槽骨)の状態
-
歯の位置
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歯周病のコントロール状態
などを総合的に診断し、治療の適応を判断します。
まとめ
歯肉退縮、いわゆる「歯ぐきが下がる」状態は、歯周病だけでなく、毎日の歯みがき、歯や骨の位置、歯ぐきの厚みなど、さまざまな要因が関係して起こります。
重要なのは、「歯ぐきが下がった」という結果だけを見るのではなく、その原因を確認することです。
早い段階で原因を見つけて適切に対処することで、歯肉退縮の進行を抑え、歯を長く健康に保つことにつながります。
「以前より歯が長く見える」
「冷たいものがしみる」
「歯の根元が見えてきた」
「歯ぐきが下がってきた気がする」
このような変化を感じたら、自己判断せず、一度歯科医院で歯ぐきや歯を支えている骨の状態を確認してもらいましょう。
参考文献
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2017 World Workshop on the Classification of Periodontal and Peri-Implant Diseases and Conditions. Journal of Periodontology. 2018.
-
American Academy of Periodontology. Periodontal Plastic Surgery Procedures.
-
European Federation of Periodontology. S3 Level Clinical Practice Guideline for the Treatment of Periodontitis. Journal of Clinical Periodontology. 2020.
-
日本歯周病学会. 歯周治療のガイドライン.
-
日本歯科保存学会. 根面う蝕・知覚過敏に関する診療ガイドライン.




