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Blog Detail歯周病とインプラントは切り離して考えられません!
歯周病とインプラント治療の関連性とは!?
「インプラントはしっかり噛めて長持ちする治療」
そう聞いたことがある方は多いと思います。
しかし実は、歯周病とインプラントは非常に深い関係があります。
今回は、歯周病専門医の立場から「なぜ歯周病管理がインプラント成功のカギになるのか」をお話しします。
インプラントが増えている一方で、問題も増えています
近年、日本国内でのインプラント手術件数は約10年で1.5倍に増えています。
当院でも、歯を失った際の治療選択としてインプラントを選ばれる方が大多数です。
一方で、インプラントが増えるにつれて
「インプラント周囲炎」という病気も増加しています。
インプラント周囲炎とは?
インプラント周囲炎とは、
インプラントの周りで歯周病と同じような炎症が起こり、骨が溶けてしまう病気です。
日本の研究では
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インプラント周囲粘膜炎:約24%
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インプラント周囲炎:約16%
と報告されており、決して珍しいものではありません。
特に次のような条件が重なると、リスクが高くなります。
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歯磨きが不十分(プラークコントロール不良)
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歯周病がしっかり治っていない
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定期的なメインテナンスを受けていない
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喫煙習慣がある
歯周病がコントロールできていないと、インプラントは長持ちしません
歯周病は、歯を失う最大の原因です。
そしてその歯周病は、インプラントにも同じように悪影響を与えます。
実際に、
「歯周病の管理がうまくいっていない方ほど、インプラント周囲炎になりやすい」
ことが分かっています。
つまり、
👉 インプラント治療だけを行っても不十分
👉 歯周病治療とセットで考えることが不可欠
ということです。
「抜いてインプラント」の前に考えるべきこと
重度の歯周病では、
「歯を残す治療(歯周組織再生療法)」と
「抜歯してインプラントにする治療」
で迷う場面があります。
歯を残す治療は時間・費用・身体的負担がかかり、
必ずしも成功が約束されているわけではありません。
一方で、
安易に抜歯してインプラントにしてしまうと、
将来的にインプラント周囲炎のリスクを抱える
ことにもなります。
だからこそ、
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その歯は本当に残せないのか
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歯周病はどこまで改善できるのか
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インプラント後も管理できる環境か
を総合的に判断する必要があります。
インプラントを長持ちさせるために大切なこと
最も大切なのは、
**「インプラント周囲炎を起こさせないこと」**です。
そのために当院では、
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インプラント前の歯周病精査・治療
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定期的で質の高いメインテナンス
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患者さん一人ひとりに合わせた管理計画
を重視しています。
インプラントは「入れて終わり」の治療ではありません。
歯周病を正しく理解し、管理し続けることが成功の条件です。
まとめ
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インプラントと歯周病は深く関係している
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歯周病管理が不十分だとインプラント周囲炎のリスクが高まる
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インプラント治療は歯周病治療とセットで考えることが重要
「インプラントを考えている」
「歯周病が気になる」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
医療法人社団TND 理事長/歯科医師
中山 亮平
日本歯周病学会 専門医
日本口腔インプラント学会 専門医
日本臨床歯周病学会 学会未来委員会 委員
- 2011年3月 東京歯科大学 歯学部卒業
- 2013年3月 慶應義塾大学医学部 歯科・口腔外科学教室 研修医 修了
- 2016年4月 慶應義塾大学医学部 歯科・口腔外科学教室 助教
- 2018年11月 戸越なかやま歯科 開業
- 2024年12月 医療法人社団TND 設立




